地域の防災力強化を目指す「女性防災リーダー育成プログラム」が7日、八戸市沼館4丁目の市津波防災センターで開講し、青森県南地方の受講生31人が決意を新たにした。7月までに延べ8日間、計36時間の講座が予定されており、災害時に多様な視点で避難所の運営に携わる人材育成を図る。
男女共同参画地域みらいねっと(青森市、小山内世喜子代表理事)が主催。避難所に女性リーダーがいないため、困っている人の声が届きにくく、環境改善が遅れるなどの課題が過去の災害から明らかになっている。講座は防災分野に参画する女性を育成し、問題を改善しようと昨年度、青森市でスタートした。
開校式で小山内代表は「災害時は一人一人の強みを生かし、尊重し合うことが重要。日常できないことは災害時なおさらできず、平時から女性が活躍できる環境づくりを進めよう」と呼びかけた。
オリエンテーションや自己紹介の後、「減災と男女共同参画研修推進センター」共同代表の浅野幸子さんが講演した。
災害時、女性や高齢者が困り事を抱えても、我慢しがちなことなどを紹介し「意思決定の場に女性が入ることが大切。女性も多様で、性別にかかわらず幅広く互いの力を認めていくことが必要だ」と強調した。
【写真説明】
女性受講者が防災意識を高めた研修会=7日、八戸市津波防災センター