久慈石油備蓄基地 7年ぶり総合防災訓練

久慈石油備蓄基地 7年ぶり総合防災訓練

 岩手県石油コンビナート等総合防災訓練が13日、久慈市の久慈国家石油備蓄基地周辺で7年ぶりに行われ、関係者が情報伝達や負傷者救助などを通じて有事に備えた。

 防災関係機関の協力体制確立、住民の防災意識高揚を目的に、県と市が防災計画に基づいて実施。今回は関係14機関から約250人が参加した。

 訓練は原油受け払い作業中の強い内陸型地震により、設備の破損による油の漏出事故やタンクの階段破損、火災などが発生した―との想定。参加者は現場近くに現地本部を設置して情報収集などに努めるともに、流出油から発生したガスを吸入して負傷した職員やタンク上部に取り残された職員の救助・救出、火災の消火活動などに取り組んだ。

 終了後、県復興防災部の戸田新副部長が「行動は迅速、的確で、災害時を念頭に置いた実践的な訓練だった。訓練の成果を今後の防災力強化に生かしてほしい」と講評した。

 予定されていた海上訓練は、気象状況の悪化で中止となった。

【写真説明】

流出油から発生したガスを吸入した負傷者を担架で救助する参加者=13日、久慈市

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