防災力強化、交通弱者の移動手段確保を 青森県町村議会議長会、宮下知事に要望

防災力強化、交通弱者の移動手段確保を 青森県町村議会議長会、宮下知事に要望

 青森県町村議会議長会(会長・松林義光おいらせ町議会議長)は5日、青森市で行政懇談会を開き、宮下宗一郎知事に対し、防災力の強化や交通弱者の移動手段確保など、各地域の課題解決に向けた支援を要望。三戸郡町村議会議長会は災害防止のための河川改修や消防団の強化、土砂災害対策の早急な実施を求めた。

 自然災害の激甚化に伴い、県内でも短時間に局地的な大雨が降るなど豪雨災害が多発。避難情報発令のタイミングや自主避難の難しさが課題となっている。

 三戸郡町村議会議長会を代表し、川村浩昭五戸町議会議長は「浸水状況や避難経路など状況に応じた適切な避難行動は住民自らが判断して行う必要がある」と指摘。地域防災力強化へ▽消防団の強化や事業所などとの連携促進▽小中学校に対する防災教育の充実▽災害防止のための河川改修や土砂災害対策、支障木の伐採―の3点を要望した。

 宮下知事は15日に実施する県下一斉の防災訓練「シェイクアウト訓練」の機会などを活用し、地域防災の意識向上を図る考えを強調。河川改修や土砂災害対策では「国土強靱化の予算がついてから整備は加速化している」との認識を示し、「支障木など気づいた点があれば県民局に知らせてほしい。地域ぐるみで安全性を確保できれば」と述べた。

 上北郡は交通弱者の移動手段の確保や支援、下北郡は2011年度から継続要望してきた原子力防災による避難道路整備を求めた。

【写真説明】

町村部の課題解決に向け、要望する町村議会の議長ら=5日、青森市

記事一覧に戻る