2011年の東日本大震災で津波の被害を受けた三沢市沿岸部付近に校舎を構える市立おおぞら小(佐藤修校長)で8日、防災集会が開かれた。1~6年生90人が震災当時の様子を学んだほか、おにぎり作りに挑戦。災害時の命を守る行動や避難所での食事について、理解を深めた。
三沢市では当時、震災の影響で2人の死者が出ており、沿岸部では津波による住宅などの建物被害も大きかった。この日の集会では六川目自主防災会の一戸実さんが講演し、当時の市沿岸部の被害状況などを写真で紹介しながら、災害の悲惨さを児童に伝えた。
震災当時、おおぞら小は避難所として活用され、近隣住民ら約200人が避難。炊き出しの際、被災者におにぎりが振る舞われた経緯がある。
防災集会終了後、児童は当時の炊き出しと同じように、おにぎり作りに挑戦。経験したことがない13年前の震災を想像しながら、ご飯を握り、ラップには「命は大事」「命に感謝」などと記していた。各自で作ったおにぎりは給食のメニューと共に食べて、食へのありがたみを感じていた。
同校2年の熊野翔君(8)は「避難したときにご飯が食べられないと大変。これから災害に備えて、非常食や心の準備をしておきたい」と話した。
【写真説明】