東通村と東北電、法人設立 防災対策や独自事業展開へ

東通村と東北電、法人設立 防災対策や独自事業展開へ

 東通村と東北電力は4日、原発と地域の共生を推進し、地域課題の解決に取り組むため、一般社団法人「ひがしどおり共生パートナーズ」を設立すると発表した。東北電が当面5年間で総額17億5千万円を法人に拠出。法人が村に寄付するなどして、防災対策など幅広い事業に活用するほか、法人独自の事業も展開する考え。設立は4月上旬を予定している。

 村によると、国が設置した「共創会議」で議論した地域の将来像を押し進めるため、事業者と共に取り組む場として法人を設立する。代表理事は東北電から選ぶ。5年間は東北電のみが資金を拠出し、以降については今後検討するという。

 東北電の東通原発を巡っては、14年6月に新規制基準の適合性審査を申請して以降、目標時期を6回延期。直近では昨年4月に、24年度としていた安全対策工事の完了を延期するなど先行きは見通せていない。

 原発の停滞を受け、東北電は18、19年度に計4億円、20~24年度に計10億円を村に寄付。昨年4月の延期時には、畑中稔朗村長が「これまで以上に、どう地域に貢献するか具体的に示してほしい」と求めていた。

 同日、村役場で会見した畑中村長は「工事の進捗(しんちょく)と関係なく、あくまでも共生共創の在り方として法人設立に至った」と強調し、「住民が立地の恩恵を享受できて原子力との共生共創になる。廃炉までの長い時間軸の中で、将来に向かって共に取り組んでいきたい」と述べた。

【写真説明】

東北電力との法人設立を発表した畑中稔朗村長=4日、東通村
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