久慈市は25日、避難所の運営に携わる職員を対象とした防災研修会を市防災センターで開いた。職員約40人が、風水害時を想定したロールプレーイング形式のゲームを通じて、有事の個々の役割を考えた。
災害時に自らと地域住民の安全を確保するため、適切な行動ができる職員の育成などが目的。題材は大規模風水害時に想定されるさまざまな事象を盛り込んだゲーム「風水害24」で、講師は、特定非営利活動法人やませデザイン会議(同市)の見年代瞳さん=風水害24公認ファシリテーター=、川代明寛さん=防災士=が務めた。
ゲームは、川の流れや通行止め箇所を設定した沿岸部、住宅地、高台など16区画の“まち”が舞台。最大級の台風襲来で刻々と危険度が高まる中、1回1分以内、計10回の判断の最後に生き残っていられるかに挑戦した。
参加者は必要に応じてハザードマップやSNSの情報、感染症予防キットなどを入手し、できる限り住民を助けながら安全な区画を目指した。区画によっては高潮や土砂崩れ、感染症が発生して“生命ポイント”を削られる場面もあり、参加者は真剣な表情で取り組んでいた。
ゲームを終えた職員は「有事の情報収集・共有の重要性を再認識できた」「日頃からハザードマップ確認しておく大切さが分かった」などと話していた。
【写真説明】
風水害時に想定されるさまざまな事象を盛り込んだゲームに挑戦する市職員