おいらせ町立木内々小(泉隆知校長)で2日、町内を拠点に活動する劇団おんず(中村貴子団長)が防災意識を高めることの大切さを伝える演劇を披露した。大津波警報が発表された想定で行われた同小の避難訓練に合わせて開催。児童約230人は演劇観賞を通じて地震、津波への備えの重要性を学んだ。
地域と学校が連携、協働し、学校を核とした地域づくりを目指す国の「地域学校協働活動」の一環。中村団長が同活動の町の推進員を務めている関係で今回の防災教育の演劇が実現した。
同日の避難訓練では地震の発生、大津波警報の発表を想定し、児童らが同小の3階に垂直避難。その後、体育館に集まり、演劇を鑑賞した。
劇団が演じたのは同町を実際に襲った明治三陸地震、昭和三陸地震を題材にした「地震海鳴りほら津波」。メンバー5人が昭和三陸地震が発生した当時の様子を演じ、災害の教訓を後世に伝え続けることの大切さを表現した。
同小6年の木村悠一郎さん(12)は「津波の残酷さが伝わってきた。災害が起こったときのために、ハザードマップを見て、イメージトレーニングしたい」と話し、防災意識を高めた様子。中村団長は「どこに逃げるのか、何を準備すればいいのか、家族で話し合う時間をつくってほしい。何よりも命を大切に」と語った。
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