子どもたちに地方自治への理解を深めてもらおうと、八戸市議会は19日、市庁で「議会こどもふれあいタイム」を初めて開いた。市立鮫小の6年生35人と市議27人が、まちづくりや防災、水産業振興などをテーマに意見交換。子どもたちは登壇して成果発表し、政治活動を体感した。
市民に活動を広めるため、同議会は2015年度から議会報告会を実施。これまでは一般市民を対象に実施しており、より幅広い対象にアプローチしようと準備を進めてきた。
意見交換は会議室で8グループに分かれて実施。児童があらかじめテーマについて調べた内容に、市議が意見やアドバイスを加える形で議論を深めた。
児童からは「空き家を店に生まれ変わらせるため、クラウドファンディングを活用したい」「災害時の避難所となる小学校に発電機を配備してほしい」などと、大人顔負けの意見も飛び出した。
続いて議場に移動し、議長役の児童の進行で各グループの代表が成果を発表。議長室や委員会室なども見学した。
講評で山名文世副議長は「私たちの気付かない目線での意見がたくさんあり、参考になった。自分の考えを持ち、判断し、表現する力を身に付けて」とエールを送った。
安藤凜子さん(12)は「議員に地域をよくしようと考えた提案を聞いてもらえて良かった。議員は厳しい人というイメージがあったが、優しく話し合いをリードしてくれた」と、充実感をにじませた。
【写真説明】
「議会こどもふれあいタイム」で、登壇して議論の成果を発表する児童=19日、八戸市議会