知識増やし地震、津波に備え 八戸で防災講演会

知識増やし地震、津波に備え 八戸で防災講演会

 八戸市公民館で4日、地震本部地域講演会「地震・津波を知ろう!備えよう!」が開催された。市内外から訪れた約350人が、青森県内で発生する地震や津波の特性、災害に対する政府や地域の取り組みについて学び、防災意識を高めた。

 文部科学省の地震調査研究推進本部と青森地方気象台、八戸市が主催。同本部の職員や地震、津波について研究する弘前、東北両大学の教授、地元の江陽自主防災会長ら計6人が登壇した。

 東北大災害科学国際研究所の今村文彦教授は「過去の津波災害から学び未来に備える」と題し、1月に発生した能登半島地震や今後発生が懸念される日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震について解説。

 今村教授は、過去の津波堆積物の調査を引き合いに、北海道や東北地方では巨大地震による津波が繰り返し押し寄せているとした上で、「大きな津波はまた必ず来る。ハザードマップなどを確認して備えるとともに、災害時は(きっと大丈夫だろうと思ってしまう)正常性バイアスに惑わされないよう行動してほしい」と呼びかけた。

 三沢市下久保から訪れた主婦(66)は「過去の地震について知ることができたのは良かったが、具体的に何を用意して災害に備えればいいのかも解説してほしかった」と話した。

【写真説明】

約350人が青森県内で発生する地震や津波の特性について学んだ地震本部地域講演会=4日、八戸市公民館ホール
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