生徒が園児避難を積極サポート 久慈東高が門前保育園と合同訓練

生徒が園児避難を積極サポート 久慈東高が門前保育園と合同訓練

 岩手県立久慈東高(村山薫美校長)は17日、地元の門前保育園(宮澤順子園長)と合同避難訓練を行った。生徒は園児の避難を手伝ったり震災について一緒に学習したりして、地域の一員として有事の支援の在り方を考えた。

 高台に立地する同校は市の緊急避難場所に指定されている。最大クラスの津波想定で同保育園は浸水区域に入っており、有事には同校が避難先になっている。

 合同訓練は、防災意識の高揚、実践的な防災行動に向けた共通理解の機会として実施し、昨年に続き2度目。高校側は環境緑化系列と介護福祉系列の2、3年生計39人、保育園側からは園児90人が参加した。

 生徒たちは避難路の途中で防災頭巾姿の園児を迎え、職員と共にベビーカーを押したり、手をつないだりして避難をサポートした。

 学校到着後は、東日本大震災で自宅が被災した保育園職員の話を聞き、備えの大切さを学んだほか、園児を手伝って、救助が来るまで生き延びるための「防災キット」を製作。空の牛乳パックにツナ缶やビスケット、チョコレート、野菜ジュースなどを詰めた。

 生徒たちは「空パックは避難所でコップやお皿代わりにもなる。帰ったら自宅で家族の分も作ってみて」と呼び掛けていた。

 参加した土畑心海さん(介護福祉系列3年)は「災害時の行動について、園児に分かりやすく伝えられた。防災キットも、いざという時には役に立つと思う」と話していた。

【写真説明】

防災頭巾姿の園児の避難を手伝う久慈東高生
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