八戸市は18日、津波浸水による徒歩での避難が困難な地域の解消に向け、根岸地区に津波避難施設の新設を検討していることを明らかにした。整備は1カ所で、場所や規模、高さなどは未定。今後、住民との協議などを踏まえ、具体化を進める方針。
同日、市立根岸公民館で行われた地区別説明会で関係者に伝えた。同地区の第1波浸水開始予想時間は30分、最大浸水深は14・3メートル。大津波警報等が発表され、徒歩(毎分30メートル)で逃げた場合、下長7丁目と8丁目、八太郎1丁目、同6丁目の3区画が避難困難地域に該当する。
市は「下長地区と同様、決定事項ではない」と前置きした上で、「3区画の住民が徒歩で逃げられる場所を考える」とした。地区内で避難施設にできる既存の公共、民間施設はなく、新設を検討している。
根岸連合町内会長で、アスネットねぎし自主防災会長の瀧澤博さんは「地域で防災訓練を行っているが、避難施設が新たにできれば高齢者にとって心強い」と歓迎した。
このほか、説明会では海上自衛隊八戸航空基地や市外への避難などに関する質問が出た。
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