大雨被害が発生、最善の行動とは… 洋野・大野中で防災ワークショップ

大雨被害が発生、最善の行動とは… 洋野・大野中で防災ワークショップ

 洋野町立大野中(古里康彦校長)は21日、全校生徒を対象とした防災ワークショップを開いた。大野地区で河川の洪水、浸水が発生した場合を想定し、生徒たちが必要な備えや行動を追体験した。

 町内では2月、岩手県が最大規模の降雨を前提とした洪水浸水想定区域指定で、同校近くの大野川などが指定河川に該当し、同学区の多くが浸水想定区域となったため、大雨被害に特化したワークショップを企画した。

 この日は県立図書館長で、防災教育に精通する森本慎也さんが講師を務め、近年の台風・大雨による被災状況や、大野地区における浸水被害の歴史、防災気象情報の見方などを解説した。

 ワークショップでは、岩泉町が甚大な被害を受けた2016年の台風10号の気象情報を参考に、大野地区に大雨が発生した場合を想定。地区ごとのグループに分かれた生徒が、取るべき行動を模造紙に書き出した。刻々と変化する気象情報が数時間おきに分けて配布され、生徒たちは町の防災マップも参考に、その時点で取り得る最善の行動を話し合った。

 3年竹高歩美さんは「自分の住む地区の川も浸水する恐れがあることを知った。避難場所を確認したり、必要物資をあらかじめ用意したりして備えたい」と決意。森本さんは「論理的、具体的に行動を考えられる生徒が多くて感心した。この経験を有事に生かしてほしい」と激励した。

【写真説明】

森本慎也さん(左)のアドバイスを受けながら、避難行動を書き込む生徒たち

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